インドの教科書の寓話
2010年09月03日

「インドで暮らす、働く、結婚する」という日本人の方が書いた本がありました。
難解なインド人のことが、面白いエピソードとともにつづられています。
その中の、インドの小学校低学年向きの教科書に書かれている寓話を1つ。
題名は「白サギとカラス」だそうです。
ある日、旅人が木の下で寝ていたが、葉の間から洩れる強烈な日差しで寝苦しそうだった。
それを見た白サギは木の枝に止まり羽を広げ、日光を遮った。そこにカラスがやってきて「何をしてるんだ」と聞き、白サギは説明した。
するとカラスは「何の得にもならないのに」といい、旅人の顔にフンを落としながら飛んで行った。
気がついた旅人が木を見上げると白サギがいた。そして「コノヤロウ」といい、白サギを持っていた弓で射殺してしまった。
教訓「余計なおせっかいを焼くな」
とても小学生向きの話とは思えませんが、考えてみると、逆に私の知っているインド人たちは面倒見がよく、おせっかいを焼くように思えます。
だから、こういった話も有効なのかなと思いました。
即席カレー イギリス
2010年09月02日

日本の家庭では、バーモントカレーなどのカレールウを使ってカレーを作ることが多いですが、日本同様カレー好きのイギリスでは、瓶詰めのカレーペーストをよく使うようです。
この使い方は、肉とタマネギを炒め、そこにカレーペースト、トマト、水を入れて煮込むものですが、トマトの代わりにトマトジュースを使うとおいしくて簡単というレシピもありました。
内容はスパイスに、タマネギ、トマトペースト、コーンスターチ、オイル、酢、あとは保存料としての酢酸、乳酸、クエン酸などです。
日本のカレールウは固型油脂を使って固めてあるのが違いかもしれません。
※ デリーのドライカレーペーストは、あくまでピラフの素であって、カレーを作るためのものではありません。
構造主義的インド料理論
2010年09月01日

インド料理研究家の渡辺玲さんと会食で同席し、お話させていただきました。
さすが研究家らしい物腰としゃべり方、そして膨大なインド料理に関する知識を垣間見ることができました。
彼と話をしていて、ふと感じたことが、果たして自分はどういう視点からインド料理というものを見ているのか、理解しようとしているのかという点でした。
初めてインド料理に出会ったころは、同じメニュー名でも、場所や作り手で全くというか、違うものに遭遇し、日本のように料理やレシピが体系化されていないのに戸惑いを感じました。
そしてある時、構造人類学的に理解していく手法をとっていったように思います。
ちょっとたいそうで偉そうに聞こえるかもしれませんが、学生時代にかじった程度の知識で、「人間が善悪を判断したり、社会を作るのではなく、社会という構造が判断し、人間の行動を決める」という超初歩的発想です。
そこで、暇な時は、インドの歴史や宗教の本を読み漁り、インド社会の構造から料理を見られるようにしました。
そこから見えるものは、やはり多様な言語があります。ヒンディー、タミールなど十数個の言語は、社会構造すなわち文化を決めています。さらに、17世紀以降加わった英語が、より複雑にしています。言語学のソシュールが必要ですね。
渡辺さんのインド料理研究も、多分こういう手法のよう感じました。彼の年代の方が構造主義ど真ん中ですから、自然にこういう思考回路になると思います。
ということで、私にはまだ、ポスト構造主義は見えません。
いわし
2010年08月31日

今年はサンマが不漁ですが、代わりにイワシが好漁だそうです。
一時かなり減ったと言われましたが、い今年あたりはいいようで、もう4,5回は食べていますが、脂がのってうまい、うまい。さしみでも塩焼きでも。
インド料理にもケララ州やゴア州ではよくイワシを食べますが、やはりカレーやグリル、フライです。
ゴアは元ポルトガル領だったので、ポルトガル料理がそのまま出てくることがあります。ホテルのビュフェではオイルサーデンやトマト煮が、そのまま盛りつけられています。
日本にもこのイワシのトマト煮缶がありますが、便利で安くて、昔よく賄いに使っていました。
ココナッツミルクを使った簡単なカレーソースを作り、中にこのイワシのトマト煮缶を汁ごと入れればできあがりです。
骨ごと食べられますし、臭みもなくできます。
一度、勝手にモルディブ風と名付けて、パイナップルを入れて出したら、当時のインド人コックから「パイナップルは邪魔だ」ど言われてしまいました。
追加
2010年08月30日
今朝のブログの書き忘れです。
夏、インドではレモンなどのかんきつ類とタマネギを摂ることを勧めています。
夏、インドではレモンなどのかんきつ類とタマネギを摂ることを勧めています。
きのこのカレー 銀座店9月のカレー
2010年08月29日

銀座店9月のマンスリーカレーは「きのこのトマトカレー」です。
非常に甘いトマトとつぶした豆がコクを出した、いわゆるヘルシーカレーです。
インドではキノコはクンビといいますが、このクンビというのは日本で言うマッシュルームのことで、シメジやエノキは無いと思います。
10年以上前だと思いますが、ブータン国王が来日しました。ブータンは敬虔な仏教国ですので、その時の国王の来日理由の一つに、日本の仏壇を購入というのがあったそうです。
そして、国王が視察でデパートに行き、食料品売り場を見て驚いたのがマツタケの値段だと当時の新聞に書いてありました。
1本¥5000というのを見て、すぐ随行員に「ブータンにもマツタケがいっぱいあるから日本に輸出したらどうか」と述べたそうです。マツタケ1本が平均月収より高いのですから驚いて当然です。
チキンココナッツマサラ
2010年08月28日

この夏のオンラインショッピング限定品は、「ナンにも合う、あまり辛くないカレー」でした。
セールも8月31日までとなりましたが、この中に「チキンココナッツマサラ」というシンプルなカレーがあります。
ナンだけでなく、ご飯でもおいしいカレーで、別添で鶏手羽元2本が付いてボリュームもあります。
前にも述べましたが、具材は別添にしないと、具材の中心温度まで熱が入らないと殺菌にならないため、周りのカレーに長時間高熱が加わるので、味にダメージを受けるからです。
多少面倒かもしれませんがおいしい方がいいと思いまして。
さて、このチキンココナッツマサラを使って、岐阜県土岐市で、名物「てりカツ」と併せた「てりカツカレー」を作りたいとのお話をいただきました。
ひと夏のためのカレーが生き延びる事になりうれしいです。
トマトとインド料理と大航海時代
2010年08月27日

9月の銀座店マンスリーカレーはトマトをいっぱい使ったカレーですが、これはまたお知らせします。
トマトはカレーを作る際、酸味を出すのに重要な素材の1つです。
カレー以外にも、炒め物、サラダ類、スープなどトマトはインド料理の様々なシーンで登場します。
しかし、歴史は意外に浅く、イギリスの文献では1850年頃ではないかというのもあります。
いずれにせよ、メキシコ原産といわれるトマトは、大航海時代の1550年頃にヨーロッパに伝わり、そこからインドに来たようです。唐辛子も同じだということは有名です。
だけど、トマトは唐辛子と異なり、最初は観賞用で、実際食べるようになったのは17世紀以降のようです。
まあ諸説があって、ポルトガル人が伝えたとか、ビルマやベンガルから伝わっただとか、結論は「定かではない」ことです。
しかし、インド料理にとっては、この大航海時代は大きなターニングポイントで、トマト、唐辛子以外にもジャガイモ、パパイヤ、トウモロコシ、お茶にコーヒーと現在のインド料理に欠かせないものがたくさんもたらされました。
ということは、世界中のインド料理店のメインともいえる、ムガール王朝のアクバルやシャージャハンはトマトを食べていなかったのでしょうね。
グルメ 新宿
2010年08月26日

8月20日、新宿1丁目「ホテルパークイン新宿」1階にカレーの店グルメがオープンしました。
オーナーは、このホテル、その他不動産、設計を行っている方で、デリーの40年来のファンでいらっしゃいます。
齢70歳を超えていらっしゃいますが、エネルギッシュでお元気で、一昨年「今までレストランもやったけどうまくいかなかった。最後のチャレンジでやりたいので、自分の好きなデリーのカレーでやりたい」といわれ、お手伝いしました。
厨房兼店長には、ひらまつグループ、元リストランテ・アソにいた高橋君(画像下)に依頼し、彼は、昨年からこの春まで、デリーの厨房で勉強していました。
ですから、カレー以外はすべて彼のオリジナルで、クスクスやラムなどもメニューにありました。
画像は、海のカレーと題し、シーフードをニンニクとローズマリーでバターソテーし、横にはカシミールのソースだけを添えてあります。
カシミールカレーにシーフードを入れると、どっちの良さも消えてしまうということです。
まだまだ始まったばかりで、これからが大変だと思いますが、我々もお助けしていきたいと思います。
お近くに居荒らした際はお立ち寄りください。
新宿区新宿1-36-5 03-6273-1117
